根本から解消する「正しい座り方」と選び方

NANAKAGU編集部

肩こり、腰痛、集中力の低下。デスクワークを終えた後に感じるこれらの不調は、多くの場合「座り方」と「椅子」に原因があります。

「ただ座るだけ」と思われがちですが、一日の多くの時間を過ごすオフィスチェアは、私たちの健康と生産性に直結する重要なツールです。

特に経営者や管理職の方々は、長時間の会議や細かな判断業務が続き、体への負担が蓄積しがち。今回は、そのような方々が抱える「職場での体の不調」を根本から見直し、選ぶべき「本当に体を支える椅子」の条件と、毎日の習慣を解説します。

特に経営者や管理職の方々は、長時間の会議や細かな判断業務が続き、体への負担が蓄積しがち。今回は、そのような方々が抱える「職場での体の不調」を根本から見直し、選ぶべき「本当に体を支える椅子」の条件と、毎日の習慣を解説します。

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「座っているだけ」が招く、想像以上のリスク

長時間のデスクワークは、単なる疲労以上のリスクを身体に与えます。

表面上の「疲れた」感覚の背後には、以下のような身体的な負担が隠れている可能性があります。

    • 慢性的な筋骨格系の負荷

首・肩・腰への持続的圧迫が、筋肉の緊張と血流不全を引き起こし、コリや痛みの原因となります。

    • 集中力・生産性の低下

不快感や痛みは脳に余計なストレスを与え、意思決定やクリエイティブな思考を妨げます。

    • 姿勢の崩れによる長期的影響

猫背や腰の反りすぎなど、悪い姿勢が固定化されることで、脊柱の形状が変わり、将来的に深刻な疾患につながるケースもあります。

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あなたの体を「支える」椅子に必要な5つの機能

単に高価な椅子や見た目が良い椅子が「良い椅子」とは限りません。あなたの体に寄り添い、負担を軽減する椅子には、以下の機能が備わっていることが重要です。

    • 腰椎(腰の部分)を確実にサポートする「背もたれ」

背もたれの最も重要な役割は、背骨の自然なS字カーブ、特に腰部分の「前弯」を保持することです。背もたれには、腰にフィットする独立したサポートパッド(ランバーサポート)が備わっており、その高さや突出量を調整できるものが理想的です。これにより、腰が沈み込んだり反りすぎたりすることを防ぎます。

    • 体型に合わせて細かく調整できる「シート」

シートは、あなたの体格をしっかりと受け止める基礎部分です。

高さ調整:足の裏が床にしっかりつき、膝が約90度になる高さが基本です。

奥行き調整:膝の裏側とシート先端に拳一つ分(約5cm)の余裕があることで、大腿部への圧迫を軽減します。

素材と形状:適度な硬さと体重分散性のある素材、また前傾部が少し下がったウォーターフォール形状は、血行を妨げません。

 

    • 前傾姿勢もサポートする「リクライニング機能」

集中時やディスプレイを見る際に自然と取られる「前傾姿勢」をサポートする機能です。背もたれの角度を固定するのではなく、体を預ける力に応じて連動して動く「シンクロ機能」が備わっていると、背中と座面が一体となり、様々な姿勢で常に体を支え続けます。

    • 肘の位置を最適化する「アームレスト」

アームレストは肘を乗せるためのものではなく、肩と首の負担を軽減するためにあります。理想的な状態は、肘を乗せた時に肩が上がらず、自然にリラックスできる高さと位置です。高さ調整は必須と言え、できれば前後・左右・角度調整が可能なものを選ぶと、より体にフィットさせられます。

    • スムーズな動作を生む「キャスターと回転機能」

軽い力で動き、方向転換が容易なキャスターは、無駄な力をかけずにデスク周辺のものに手を伸ばすことを可能にします。床材(カーペットorフローリング)に適したタイプを選ぶことも重要です。360度回転する機能も、体をひねらずに振り向けるため、腰部への負担を軽減します。

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健康投資として考える。高機能チェア導入のメリット

最初の投資額は一般的な椅子に比べて大きいかもしれません。しかし、その価値は長期的な視点で評価すべきものです。

不調による休業・医療費リスクの低減:従業員の健康維持は、企業の持続的成長の基盤です。

集中力と生産性の向上:身体的不安から解放されることで、業務への没頭度(エンゲージメント)が高まります。

人材の定着と企業価値の向上:従業員の健康と快適さに投資する姿勢は、企業文化として評価されます。

一つの椅子は、単なる「備品」ではなく、従業員の「ウェルビーイング」と「パフォーマンス」を支える健康経営のためのツールと言えるでしょう。

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「座る」を変える、今日からできる3つの習慣

どんなに優れた椅子も、使い方と習慣が伴わなければ効果は半減します。椅子と共に取り入れたい習慣をご紹介します。

    • 「20-20-20」ルールで目と体を休める

20分デスクワークしたら、20フィート(約6m)先を20秒間見る。これをきっかけに立ち上がり、軽く伸びをする習慣を。

    • ダイナミックな姿勢変化を取り入れる

座り続けず、時折「前傾」「直立」「少しリクライニング」と姿勢を意図的に変えましょう。筋肉への負荷が一点に集中するのを防ぎます。

    • 足元の環境を整える

足裏が床に届かない場合は、フットレストを使用しましょう。足を組む癖は骨盤の歪みにつながるため、できるだけ避けます。

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まとめ:椅子は、あなたの「働く環境」そのもの

健康と効率を追求する現代のワークスタイルにおいて、椅子の役割は「座るため」のものから、「最高のパフォーマンスを引き出すため」のものへと進化しています。

特にリーダーの方々の判斷や創造性は、心身のコンディションに大きく左右されます。一時のコストよりも、長期的な健康リスクの回避と、日々の意思決定の質の向上に与える影響を考えてみてください。

あなたとあなたのチームが、より健やかに、そしてより創造的に働くため。その第一歩は、一日の多くを共にする「椅子」を見直すことから始まります。

 


【Q&A】椅子に関するよくある質問

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Q1:椅子が人間工学に基づいているかどうかは、どのように判斷すればよいですか?

A: 主に以下の5つの調整可能な部分を確認します:

腰のサポート:腰椎の自然なカーブにフィットし、サポートポイントの高さを調節できること。

シートの高さ:足の裏が床にしっかりとつき、太ももとすねが約90度になること。

シートの奥行き:ひざの裏側とシートの前縁の間に拳一つ分(約5cm)の余裕があること。

背もたれの傾斜:角度を固定できる調節機能があることが望ましく、さまざまな座り姿勢に対応できます。

Q2:メッシュタイプの椅子とクッション(スポンジ)タイプの椅子、どちらが快適ですか?

A: それぞれに利点があり、使用シーンに合わせて選択します:

メッシュタイプ:通気性が高く、長時間の着座や汗をかきやすい方におすすめです。サポート感は「弾力性」に偏るため、柔らかい座り心地を好む方には合わない場合があります。

クッションマイプ:肌触りが柔らかく、包み込まれるような座り心地です。ただし、夏場や長時間使用時には通気性が劣り、熱がこもりやすい傾向があります。

Q3:オフィスチェアのキャスターは、床の種類によって選ぶべきですか?

A: はい、適切なキャスターを選ぶことで床の保護と快適な移動性を両立できます:

硬質床(フローリング・タイルなど)用:ソフトキャスター(ポリウレタン製)がおすすめです。傷をつけにくく、静音性にも優れています。

カーペット用:ハードキャスター(ナイロン製)や、幅広の二重車輪タイプが適しています。カーペットにめり込みにくく、スムーズに動かせます。

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