チェアの合成皮革ひび割れ修復に挑戦!

はじめに

長年愛用してきた座面の合成皮革に、大きめのひび割れが目立つようになってしまいました。

今回は、ネットで調べて得た修復方法に挑戦! 実際に行う工程や注意点も交えて解説します。

修理に必要なもの


使用する道具名
アドカラー(補修用の塗料)
アドベース(コロンブスなどの接着剤入りパテ)
小さめのコテや厚紙(塗り用)
研磨用のやすり(#1000、#1500推奨)
アルコール(清掃用)
ワックスや保護剤(最後の仕上げ用)
※#400の紙やすりがあったほうがいいです(コロンブス社推奨)
手指消毒用アルコール(掃除に使いました)
皮革用ワックス(野球グローブ用が転がっていました)

アドカラー・アドベースは合わせて1000円を切っていたと思います。 靴の修理コーナーにありました。 他社品は高いです。 ちなみに、「皮革用」と書いてあるんですが、合成皮革にも普通に使えました。 アクリル系樹脂なので、ポリウレタンを溶かしたりはしないです。

修復のステップ


①ひびの入った部分の表面を粗いヤスリで整えるところからスタートする

②アドベースでひびを埋める

①は参考にした複数のサイトやアドベースの説明書にも書いてありますが、ひびの状態ではあまり効果を感じませんでした。

②実際にやってみて、ひびの間にアドベースをしっかりと押し込むのが大切です。

コテをひびに沿って動かしたり、直交させたりしながら繰り返すと、写真のような仕上がりになります。

最初の1/8だけやった段階で、「面倒だな」と後悔し始めましたが、気にせずガンガンやり続けました。

乾くのも思ったより早く、乾くまでは30分目安と書いてありましたが、私は1時間ほど放置しました。

なお、ひび埋めと同時に皮革の模様も消えてしまいます。座面なので、しわが入るだろうと割り切って無視していますが、嫌な場合は模様を残すために工夫が必要です。

③やすりで表面を整え

私は金属やすり(多分#500くらい)から#1000へと研磨し、滑らかな仕上がりを目指しました。#1500までやるとやりすぎな気もしますが、仕上がりには満足です。

④アドカラーでひびを埋める・塗装する

このアドカラーというのは、細かいキズぐらいだったら自力で埋めることができます。

その上に塗装の効果もあるという優れものですね。

ただ今回はどうみてもひび…クラックが深く、結果的にアドベースが必須でした。

クラックがあると応力集中が発生して最終的に破壊に至るので、強力に修復する必要があると思い、私は最初からアドベースを採用しています。

で、ひたすら塗りたくります…。

半分は終了しました。

およそ合計3時間程度かかりました。

光沢が強すぎて気になるところです。

また、よく見るとひびの部分が完全に埋まっていなかったので、何度か追加塗りを行いました。

アドカラーはさらに乾燥が早く、説明書には15分と書いてあります。

ちなみに、塗装が終わったら…

⑤やすりで表面を整える

金属やすり→#1000→#1500の順で表面を滑らかにしました。

#1500はやりすぎかもしれん。つらい。

⑥繰り返す

残りの部分や、ひびが再発した箇所も、再度埋めて整えます。接着剤を24時間完全硬化させるという方法も試しましたが、効果は微妙で、長時間放置しても差は感じませんでした。

完成品はこちらです。広範囲の修復なので仕方ありませんが、ひび割れ部分にかかる負荷は軽減され、しっかりと埋められています。

皮革パターンもきれいに修復できました。正直、修理跡は見えますが、寿命が延びれば良しとしました。

ちなみに、皮革パターンは応力集中の原因になるため、補強としてかなり有効です。もし無ければ高級感は損なわれますが、その点は人それぞれですね。

 

まとめ

座面のひび割れ修理は、自己責任でチャレンジできる範囲です。

少し手間はかかりますが、コツさえつかめば見た目もしっかり修復でき、長く使える頼もしい技能です。

皆さんもぜひトライしてみてください! きっと達成感が得られるはずです。