はじめに
長年愛用してきた座面の合成皮革に、大きめのひび割れが目立つようになってしまいました。
今回は、ネットで調べて得た修復方法に挑戦! 実際に行う工程や注意点も交えて解説します。

修理に必要なもの

アドカラー・アドベースは合わせて1000円を切っていたと思います。 靴の修理コーナーにありました。 他社品は高いです。 ちなみに、「皮革用」と書いてあるんですが、合成皮革にも普通に使えました。 アクリル系樹脂なので、ポリウレタンを溶かしたりはしないです。
修復のステップ
①ひびの入った部分の表面を粗いヤスリで整えるところからスタートする
②アドベースでひびを埋める


①は参考にした複数のサイトやアドベースの説明書にも書いてありますが、ひびの状態ではあまり効果を感じませんでした。
②実際にやってみて、ひびの間にアドベースをしっかりと押し込むのが大切です。
コテをひびに沿って動かしたり、直交させたりしながら繰り返すと、写真のような仕上がりになります。
最初の1/8だけやった段階で、「面倒だな」と後悔し始めましたが、気にせずガンガンやり続けました。
乾くのも思ったより早く、乾くまでは30分目安と書いてありましたが、私は1時間ほど放置しました。
なお、ひび埋めと同時に皮革の模様も消えてしまいます。座面なので、しわが入るだろうと割り切って無視していますが、嫌な場合は模様を残すために工夫が必要です。
③やすりで表面を整え

私は金属やすり(多分#500くらい)から#1000へと研磨し、滑らかな仕上がりを目指しました。#1500までやるとやりすぎな気もしますが、仕上がりには満足です。
④アドカラーでひびを埋める・塗装する

このアドカラーというのは、細かいキズぐらいだったら自力で埋めることができます。
その上に塗装の効果もあるという優れものですね。
ただ今回はどうみてもひび…クラックが深く、結果的にアドベースが必須でした。
クラックがあると応力集中が発生して最終的に破壊に至るので、強力に修復する必要があると思い、私は最初からアドベースを採用しています。
で、ひたすら塗りたくります…。

半分は終了しました。
およそ合計3時間程度かかりました。
光沢が強すぎて気になるところです。
また、よく見るとひびの部分が完全に埋まっていなかったので、何度か追加塗りを行いました。
アドカラーはさらに乾燥が早く、説明書には15分と書いてあります。
ちなみに、塗装が終わったら…
⑤やすりで表面を整える
金属やすり→#1000→#1500の順で表面を滑らかにしました。
#1500はやりすぎかもしれん。つらい。
⑥繰り返す

残りの部分や、ひびが再発した箇所も、再度埋めて整えます。接着剤を24時間完全硬化させるという方法も試しましたが、効果は微妙で、長時間放置しても差は感じませんでした。

完成品はこちらです。広範囲の修復なので仕方ありませんが、ひび割れ部分にかかる負荷は軽減され、しっかりと埋められています。
皮革パターンもきれいに修復できました。正直、修理跡は見えますが、寿命が延びれば良しとしました。
ちなみに、皮革パターンは応力集中の原因になるため、補強としてかなり有効です。もし無ければ高級感は損なわれますが、その点は人それぞれですね。
まとめ
座面のひび割れ修理は、自己責任でチャレンジできる範囲です。
少し手間はかかりますが、コツさえつかめば見た目もしっかり修復でき、長く使える頼もしい技能です。
皆さんもぜひトライしてみてください! きっと達成感が得られるはずです。